あらゆるレースシーンで‥‥勝つためのF−1最終兵器!
モータースポーツの最高峰といえば、やはりF1だろう。
世界のトップドライバーがテクニックを競い合い、レースとして面白いという理由もあるが、メカニズム的に常に最先端をいっていることも、F1のポジションと魅力を高めている。
F1に投入される最先端技術は、何といってもあの過酷な条件下で磨かれるのだから、一般にフィードバックされれば高い信頼性や高性能を約束してくれる。
「F1テクノロジー」なんて言葉でよく表現されるが、このF1ブラックメタルも、まさにF1テクノロジーそのものなのだ。
高回転エンジンなどには、強度が高く塑性変形を起こしにくいスチールベースに銅・鉛合金属を張った物を用いる。
これが通常使われているケルメットメタルだ。
F1ブラックメタルは、更にニッケルボンド層を介して、一種のコーティングである厚さ15ミクロンのオーバーレイを張っている。
このオーバーレイがF1ブラックメタルの抜きん出た高性能をつかさどっているのだ。
オーバーレイの表面状はピラミッドが重なり合ったようなギザギザの状態になっていて、クランクをセットすると一般的なメタルが面で接触するのに対して点で接触する。
そのためフリクションが大幅に低減する。
更に面接触のメタルに比べて発熱が少なく、通常のケルメットメタルを使用した場合よりクランク温度を20度も低く抑えることが可能だという。
しかもピラミッド状のギザギザの間にオイルが入り込むので潤滑性能も向上する。
つまりF1ブラックメタルは、クランクのフリクション低減によってポテンシャルアップを可能にし、クランク温度を抑えることによって耐久性の向上を実現しているのだ。
実際、その効果はすでに多くのチューナーが確認しているところ。
ゼロヨンタイムがポンと1秒近く縮まったとか、今まで何度となくメタルが焼き付いていたハイチューンのRB26にF1メタルを使ったら焼き付かなくなったといった事例は珍しくないらしい。
気になるF1ブラックメタル自体の耐久性だが、そのライブはノーマルメタルの2倍と考えていい。
F1の世界では、あのM.シューマッハのフェラーリーにも使用されて数々の勝利を得ているF1ブラックメタル。
ポテンシャルと耐久性を共に向上させる、コストパフォーマンスの高い注目パーツだ。
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ストライベック線図
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レースエンジンでの温測試験
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